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ジャパン・ハウス

CULTURE

両国の絆を育む豊かな“土壌”
2017.03.23
ロベルト・ロドリゲス氏

ブラジル農業に対する日本人の貢献には、いつも尊敬の念と多大なる感謝の気持ちを抱いています。この貢献には3つの重要な場面がありました。



1つ目は20世紀初頭、農業に対する人手が不足していた当時、日本人移住者は様々な農作業に携わり、それまで知られていなかった多くの作物の栽培方法を紹介しました。もし日本人移住者がいなかったなら、ブラジル人の食卓はもっと貧しいものになっていたでしょう。

同時期に、日本人移住者はブラジルに共同組合という考え方を持ちこみました。彼らのおかげでブラジル人の小規模農家も、規模のメリットと、作物を組織的に販売するメカニズムを可能にするシステムに触れることができました。

3つ目の重要な場面は、20世紀後半に訪れました。長年不毛の土地とされ国内の農家からも見放されていた熱帯サバンナ地帯「セラード」を開発する国家プロジェクトが、日本からの資金や日系人の積極的な参加によって成功に導かれたのです。これによりセラードは農業に適したエリアに変貌し、大豆、トウモロコシ、綿の栽培は爆発的に増加して国の農業の主な中心地となりました。

日本人はブラジル農業の転換において、再び中心的な役割を果たしたのです。
食糧分野にもたらす
可能性とポテンシャル
ブラジルは原材料の主要な輸出国でありますが、より高い付加価値のある製品を輸出していきたいと強く願っています。一方、日本はトレース可能で認証付の高品質な加工食品を必要としています。したがって私は、食品加工工業分野においても、両国によって開発できる数多くの事業があると信じています。

エタノールやバイオディーゼルといったバイオエネルギー分野のポテンシャルも大きいものです。昨年東京で開かれた、日伯間の経済交流を促進することを目的とした日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議の会合では、エネルギー問題を視野に入れたソーラー、水素、風力エネルギーの分野において、日本企業が開発している数多くの最先端研究のデモを目にする事ができました。これらはブラジルでも容易に活用できる技術です。

日本にはブラジルに提供できる技術とイノベーションがあり、ブラジルには日本が必要としている加工食品と、バイオエネルギーがあるのです。これらは将来のブラジルと日本の関係において機会の窓を開く素晴らしいものだと思います。
ロベルト・ロドリゲス
ジェトゥリオ・バルガス財団 農業ビジネスセンター コーディネーター
1965年サンパウロ大学ルイス・デ・ケイロス農業高等学部の農業エンジニアリング部を卒業。以降、アリアンサ国際協同組合、国際協同組合組織、ブラジル農業協会、ブラジル協同組合組織、そして 2 0 0 3 年から2 0 0 6 年6月までの間は農牧食料供給省において大臣としてリーダーシップを執ってきた。農業と食料における国連特別大使としても活発な活動を続ける。